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Publié le : 10/15/2016 20:44:07
Catégories : Press articles
大村真理子の今週のPARIS
オー・バン・マリー。料理フランス語に詳しい人なら、"バン・マリー?あ、湯煎のことね!"と思うはず。30年ほど前、アンティークの食器やキッチン用品を扱うよいブティックがパリにないのに業を煮やし、料理スタイリストのオード・クレモンが始めた店がオー・バン・マリーである。料理関係のセレクトショップというのは新しいタイプで、店内の品だけでなく、ウインドーディスプレーも魅力的。インテリアスタイリスト、料理好きの女性たちの憧れの店として、たいそうな人気だった。その後、2度ほど引っ越しをし・・・・・・2年前に左岸へと。
しばらくはパーティなどイベントのテーブルセッティングの仕事に専念していたオードだが、最近、品揃えも豊富に、ウィンドーもチャーミングにと、ブティックに活気を蘇らせた。店内には、オークションなどで競り落とした18世紀、19世紀のすばらしいお皿やアールデコのポット、オリジナルの食器などが所せましと並ぶ。ハンガリーの名窯ヘレンドの陶器をパリで扱うのは、この店だけでもある。
最初に手にとった品が高価すぎても、がっかりしないで。扱う品が幅広いだけ、商品の価格はさまざま。求めやすい何かが見つかるはずだ。もっとも、気に入った品ならパリの旅の思い出に、ちょっと奮発しても悪くないだろう。たとえグラス1つ、お皿1枚でも・・・。
このブティック、料理ファンだけでなはなく、実は動物グッズマニアにもおすすめである。グラスを眺めていたら、ふと、その奥の犬の置物と目があった、といった感じに、ディスプレーのあちこちに動物が顔をのぞかせているのが何ともかわいい店なのだ。ユニヴェルシテ通り56番地に行ってみよう。